仕事中に怪我!一人親方がやるべき2+2のステップ 労災手続き

重機や様々な工具を扱う一人親方の皆様にとって、怪我のリスクが高い人も多いです。
仕事中は常に安全確認を行い身の回りを守っています。
怪我をしないことが1番です。しかし、もし怪我をしてしまったときに慌てないためにも、労災の手続きの流れを覚えておきましょう!
1.労災手続き。まずはこれだけ!ステップ2つ!
◎「労災です」と必ず伝えて治療を受ける!
治療を受けるときに国民健康保険を使うと、労災保険に切り替えるときに一旦全額自己負担となります。
労災保険の認定がされると後日返金してもらえますが、いきなり高額の請求をされても困りますよね。
労災事故には労災保険以外は使用しないでくださいね。
労災保険が使える病院を労災指定病院といいます。ほとんどの外科、整形外科は労災指定病院です。
◎加入団体に報告!
労災事故が起きた時はすぐに加入団体へご報告し「災害発生報告書」を作成します。加入団体によって、電話・専用フォーム・FAXなど報告方法は様々です。加入団体の営業時間外に被災した場合でも労災事故の連絡ができるように、ホームページからダウンロードできる団体が多いです。
労災請求に関する確認事項には以下の項目などがあります
いつ(何時何分ごろ)
どこの現場で(現場名称、現場所在地)
どんな作業中に
どんな不注意で
どこをどうした(ケガの部位)
労災事故を見ていた人(※「現認者」といいます)の職名、氏名
加入団体によって、災害発生報告書の名称や書式は違います。必ず加入団体のものをお使いください。
※怪我をしたらすぐに報告してください。時間が経ってしまうと、労災になるか判断しにくくなります。
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《現認者》を覚えていて!
現認者とは、労災事故を見ていた人のことです。これは労災請求をする際に必ず必要になります。
見ていた人がいない場合は、元請の責任者、担当者、最初に報告をした人のいずれかになります。
2.加入団体に連絡した後は?ステップ2つ!
加入団体に連絡した後は?ステップ2つ!
◎必要な請求書類を受け取る
提出した災害発生報告書を確認したら、加入団体から労災保険請求書類が届きます。これは労災の補償を受けるために労働基準監督署に提出するものです。
労災保険の補償は、医療費だけでなく、休業・障害・介護・死亡に対して給付がおこなわれる場合もあります。補償内容によって必要書類は異なるため、団体から送られてくる用紙を使用しましょう。
◎給付に必要な書類を提出
労災の申請書には特別加入団体の証明が必要なため、団体宛てに書類を提出します。
最終的な請求先は労働基準監督署ですが、加入団体が申請してくれる場合もあるので、どこに提出すればいいのか、加入団体の案内を確認してくださいね。

3.書類を提出した後は?
書類を提出した後は?
労災の認定は、管轄労働基準監督署が行います。
請求用紙を管轄労働基準監督署の署長に提出後、担当官が労災認定を行います。
その後、労災であると認定され、支給決定した後、労災に関する給付金がご指定の口座に振り込まれます。
一般的に、申請から支給決定までは3週間程度です。(初回の請求のみ、4週間程度かかる場合があります。)
4.どんな怪我が労災になるの?
どんな怪我が労災になるの?
労災保険の給付の対象となる怪我は「業務災害」と「通勤災害」があります。
労働者災害補償保険法(以下、労災保険法)で補償の対象となる範囲が決められています。
仕事中に怪我をしたときに、労災認定するのは労働基準監督署です。労働基準監督署が認めた事由のみが、労災の対象となります。
◎業務災害
請負契約に直接必要な行為を行う場合
請負工事現場における作業
請負工事に関する機械や製品を運搬する作業
突発事故(台風・火災など)により予定外に緊急の出勤を行う場合
などにより起きた災害です。
◎通勤災害
通勤災害は一般の労働者の場合と同じで、通勤により被った負傷、疾病、障害または死亡をいいます。
労災保険法上の通勤とは
住居と就業の場所との間の往復
就業の場所から他の就業の場所への移動
赴任先住居と帰省先住居との間の移動
などです。
5.どんな補償があるの?
どんな補償があるの?
最後に労災保険の補償について簡単にご説明します。まず療養(補償)給付です。
療養(補償)給付は、労災指定病院で受ける治療費に対する給付です。必要な治療を無料で受けることができます。
加入団体が証明した請求書を病院に提出すると、病院経由で労働基準監督署へ労災の申請ができます。
そのほか休業・障害・介護・死亡に対する給付があります。補償内容によって必要書類や請求時期が違うので、加入団体から送られてくる要項に沿って手続きしましょう。
ご自身や身近な方が被災したとき、パニックになってしまいますよね。加入団体の労災手続きの方法をあらかじめ知っておくと、いざというときに迅速に行動することができます。加入した時に確認しておきましょう!
労災手続き。まずはこれだけ!ステップ2つ!
◎「労災です」と必ず伝えて治療を受ける!
◎加入団体に報告!