建設業にパワハラが多いってホント?もしかしたら元請から受けてるかも 我慢するしかないの?

この記事はこんな方におすすめです

・パワハラについて知りたい一人親方さん

・パワハラを受けたときの対策について知っておきたい一人親方さん

・現場で理不尽に怒鳴っている人がいて困っている一人親方さん

 

「パワハラ」という言葉はよく聞くけど、実際どこからがパワハラなのか分かりづらいですよね。

今回はそんなパワハラを含めたハラスメントについてお話ししていきます。

もしパワハラを受けてしまったら?そんなときの対応についてもご紹介しています。

ぜひ、参考にしてください。

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1、建設業とハラスメント:そもそもハラスメントって何?

ハラスメントとは、人に対する「嫌がらせ」や「いじめ」などの迷惑行為を指します。

具体的には、その人の特徴や人格に関する言動などによって相手に不快感や不利益を与え、尊厳を傷つけることです。

ハラスメントには「パワハラ」「セクハラ」といったよく聞くものだけではなく、「モラハラ」「アルハラ」、新しく生まれたハラスメントとして「ジェンダーハラスメント(ジェンハラ)」、国籍や人種、民族の違いからおこなわれる「レイシャルハラスメント(レイハラ)」とさまざまな種類があります。

たくさんのハラスメントが登場して混乱するところですが、押さえておきたいのは


1.全てのハラスメントは、民法の「不法行為」になり得る
2.法令によって決められているハラスメントと、決められていないハラスメントがある
3.法令によって決められているハラスメントは、会社に防止措置が義務付けられているので、万が一発生した場合のリスクが大きい

 

ということです。

 

不法行為とは「故意・過失によって他人の権利や法律上の利益を侵害する行為」であり、ハラスメントはこの不法行為に該当する場合があります。そのうえで、ハラスメントはパワハラのように法令によって決められているものと、決められていないものに分かれます。

以上をまとめると、ハラスメントの全体像は次のようになります。

 

■法令によって決められているもの

①パワハラ(労働施策総合推進法)

②セクハラ(男女雇用機会均等法)

③マタハラ(育児・介護休業法)

④パタハラ(育児・介護休業法)

➄ケアハラ(育児・介護休業法)

 

■社会情勢などから生まれたもの

⑥モラハラ(モラルハラスメント)

⑦ジェンハラ(ジェンダーハラスメント)

⑧テクハラ(テクノロジーハラスメント)

➈ジタハラ(時間短縮ハラスメント)

➉コロハラ(コロナハラスメント)

⑪ワクハラ(ワクチンハラスメント)

 

ハラスメントは、どの業界の企業にとっても発生させてはいけない問題です。しかし、ハラスメントは社内・個人だけの問題ではなく、取引先や依頼先との業務で発生する可能性もあります。

特に建設業界の場合、元請けである大手建設会社と、一次下請け、二次下請けなどたくさんの企業が関わるため、一人親方さんも被害者になったり、加害者になったり、さまざまなケースが予想されます。

では、どういったハラスメントが建設業には多いのでしょうか?

一人親方さんがハラスメント問題に巻き込まれないよう、みていきましょう。

 

2、建設業とハラスメント:建設業はパワハラが多い?

パワハラという言葉は聞いたことのある方が多いと思います。

パワハラとは「パワーハラスメント」の略です。

職場における

「優越的な関係を背景とした言動」であって、

「業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの」により、
「労働者の就業環境が害されるもの」

であると、厚生労働省が定義しています。

ここで注意すべき点は、「優越的な関係を背景とした」という部分です。これは一見すると、「職務上の地位が上」と考えられますが、たとえ同僚や部下であっても「業務上必要な知識や経験を持ち、その人がいなければ業務が困難」な場合は、「優越的な関係」があるとされます。

 

それでは、建設業で起こるパワハラの理由を見ていきましょう。

 

常に危険と隣り合わせの環境

建設業は危険な作業が多く、安全に対して充分な指導が必要となります。

安全管理の重大さを伝えるために

・指導に熱が入りすぎてしまう
・ミスに対して過剰に叱ってしまう

この積み重ねがパワハラに発展することがあります。

 

閉鎖的な空間

建設業では1つ1つの現場が閉ざされたコミュニティになりやすい傾向があります。

建設会社の多くは常に多くの現場を抱えていますが、全ての現場を完全に管理することは困難です。

そのため外部のチェックが働きにくく、パワハラが起こりやすいのです。

 

元請け・下請けの構造

元請業者は下請業者に非常に大きな影響力を持っていて、その業界構造がパワハラを生むことがあります。末端の下請業者ほど小規模で財務基盤が弱いため、特定の元請業者に依存せざるを得ず、ハラスメント被害を受ける事があります。

 

男社会・高齢化社会

建設業界は男性の比率が多い男社会で、現在では高齢化が進んでいます。高齢の男性が多い職場では上下関係が厳しくなりすぎたり、大声を出したり、腕力に訴えたりといった雰囲気が生まれやすい面があり、パワハラに繋がることがあります。

 

2019年のハラスメント規制法改正で、職場におけるパワーハラスメント防止対策が強化され、下請けへのハラスメントに対しても取り締まりを強化する指針が認められました。さらに、2023年4月28日フリーランス保護新法が制定されることになりました。一人親方さんはこの施行によりさらに、ハラスメントへの対応が強化され、相談窓口を通じて適切な対応体制が整えられることでしょう。これは一人親方さんにとって明るいお知らせです。

 

3、建設業とハラスメント:一人親方に多いハラスメントって何?

建設業で働く一人親方さんが注意したいパワハラの種類を続けてご紹介します。

 

 

①「身体的な攻撃」型のパワーハラスメント

体に直接危害を加えるのが「身体的な攻撃」型のパワハラです。身体的な攻撃は「暴力」あるいは「傷害」といった行動を想像するかもしれませんが、重要なのは攻撃度合いではありません。相手にケガを負わせたかどうかではなく、長時間正座させる、胸ぐらを掴む、タオルを投げつけるなどでも状況によってパワハラとなる可能性があります。

 

➁「精神的な攻撃」型のパワーハラスメント

言葉で精神的に相手を追いつめる行動に出るのが「精神的な攻撃」型のパワハラです。

みんなの前で、ミスを大声で叱り人格否定をすれば、パワハラとされる可能性が高いです。

 

③「人間関係からの切り離し」型のパワーハラスメント

・挨拶をしても無視

・「私の手伝いをするな」と一人の社員をほかの社員から離して仕事をさせる

・話しかけても集団で無視する

これらは「人間関係からの切り離し」型のパワハラです。

 

④「過大な要求」型のパワーハラスメント

本人の能力以上の業務を依頼し、遂行不可能な状態にするのが「過大な要求」型のパワハラです。

これは仕事の「量」だけでなく、新人にベテラン並みのクオリティを求めることも含まれます。

また、ミスなどをした場合にペナルティとして、業務上不必要な作業をさせる、終業間際に過大な仕事を毎回言い渡すこともパワハラとなります。

 

⑤「過小な要求」型のハラスメント

「過大な要求」とは反対に、本人の能力以下の業務を依頼するのが、「過小な要求」型のパワハラです。

その人の能力に合わない業務を継続的に命じる行為が該当します。

 

⑥「個の侵害」型のパワーハラスメント

プライバシーの侵害も「個の侵害」型のパワハラとなります。個人のプライベートな情報を、許可なくほかの社員に教えたりすることも含まれます。

 

職場におけるパワーハラスメントの状況は多様ですが、代表的な言動の類型としては、上記6つの類型があります。

これらは一例なので、個別の状況によって判断は異なります。

 

4、建設業とハラスメント:自分がハラスメントをしないために

ハラスメントは、個人の要因と、組織風土による要因が複合的に関係して生まれると考えられています。

一人親方さん自身がハラスメントをしないためにも、「自然だ」「当然だ」「当たり前だ」という従来「当たり前だったこと」への思い込みを見直す必要があります。

ハラスメントがなくならない理由には、してはいけないことを正しく知らない「無知」と、自分の行為がハラスメントに該当することに気が付かない「無自覚」があります。

一人一人がお互いの人権を尊重しあい、勝手な思い込みや決めつけをしないようにしましょう。

 

ハラスメントが発生しないようにするために

・ハラスメントに関する正しい知識を身につけること

・「自分は大丈夫」と思わず、自分や周りの状況を見ること

・お互いの人格を尊重し、偏見をなくして一人ひとりの個性を認め合うこと

・風通しのよい職場環境をつくること

・業界全体の特性や風土を少しずつ変える努力をすること

 

5、建設業とハラスメント:もしハラスメントを受けたら

もしもハラスメントを受けたら、どうすればいいのでしょうか?

①はっきりと意思を伝える

ハラスメントは、受け流しているだけでは改善されません。「NO」というあなたの意志をまずはしっかり伝えましょう。我慢したり、無視したりすると事態をさらに悪化させてしまうかもしれません。問題を解決していくことが、悩んでいる他の人を救うことにも繋がります。

 

②録音・録画する

パワハラを受けたときには、パワハラがあった事実を客観的に証明できることが重要です。実際にパワハラを受けている状況の録音・録画は証明になります。もし裁判になった場合にも、録音・録画したデータを証拠として利用することができます。

 

③相談窓口に相談する

パワハラを受けた事を相談窓口に相談する方法もあります。パワハラを受けた録音・録画があると便利です。また、元請などのクライアントからパワハラを受けた場合は、依頼を考え直すきっかけにもなります。

 

ハラスメントを受けないのが一番いいですが、万が一受けたときは上の3点を意識してみてください。

 

6、建設業とハラスメント:まとめ

次2で述べたように、建設業界では「常に危険と隣り合わせの環境」「閉鎖的な空間」「元請け・下請けの構造」「男社会・高齢化社会」といった要因が重なり、パワハラが起こりやすい環境であることは確かです。しかし、近年ハラスメントに対する取り組み、認識により法律も変化しています。ハラスメントが起きてしまったことによる風評被害や損害が大きいからです。

実際にパワハラを受けたら、相手に自分の意思をしっかり伝え、周りに相談するなど毅然と対処していきましょう。また、気づかぬうちにハラスメントの加害者にならないよう、ハラスメントに対する知識を学び、自分自身の言動を見直してみてください。

一人ひとりの気づきで、今よりもっと風通しのよい建設業界を作っていきましょう。

 

 

 
監修者の紹介

林満

RJCグループ アドバイザー

林 満

はやし みつる

1971年に労働省(現厚生労働省)愛知労働基準局に入局。その後、労働基準監督署にて労災補償および適用業務の実務を担当。2002年に愛知労働局労災補償課 職業病認定調査官、2011年に同局労災補償課 調整官などを歴任。2022年の退職に至るまで、50年以上にわたり労災保険の実務に携わってきた労災保険業務に関するエキスパート。
現在は、RJCグループアドバイザーや大手ゼネコン竹中工務店名古屋支店 労災業務を担当しながら、労災保険特別加入制度の普及や災害防止活動に取り組んでいる。
   
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