建設業と配送業をする一人親方の労災保険 補償対象と通勤災害を解説

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この記事はこんな方におすすめです
  • 一人親方の特別加入に関する相談対応を行う行政担当者
  • 建設業と配送業を兼業するケースの取扱いを確認したい方
  • 補償対象や通勤災害の考え方を整理したい方
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はじめに

近年、建設業に従事する一人親方が、建設業務を行わない日に軽貨物配送業務へ従事する事例が増えています。

 

行政窓口においても、

「建設業の一人親方労災保険へ加入しているが、配送業務中の災害も補償対象となるのか」

といった相談を受ける場面が想定されます。

 

一人親方に係る特別加入制度は、業務の種類ごとに制度が設けられており、

災害発生時には実際に従事していた業務内容や加入している特別加入制度との関係を確認する必要があります。

 

本記事では、建設業と配送業を兼業する一人親方について、

行政実務において確認しておきたい補償対象、通勤災害および特別加入制度の考え方を整理します。

1.建設業と配送業では補償対象の考え方が異なる

 

一人親方に係る特別加入制度は、業務区分ごとに設けられている制度です。

建設業の一人親方労災保険へ特別加入している場合は、建設業務に起因する災害を対象として制度が運用されています。

 

一方、軽貨物配送など建設業以外の業務へ従事している際に発生した災害については、

建設業の特別加入制度による補償対象となるとは限りません。

 

行政窓口においては、「一人親方であること」をもって補償対象を判断するのではなく、

災害発生時に従事していた業務内容、業務実態および加入している特別加入制度を確認したうえで整理することが重要です。

 

相談対応においては、建設業と配送業を兼業している実態を把握し、それぞれの業務区分に応じた制度の取扱いを説明することが求められます。

2.通勤災害は業務との関連性を踏まえて判断する

 

通勤災害についても、災害発生時の移動がどの業務に関連するものであるかを確認する必要があります。

 

例えば、建設現場へ向かう途中の災害と、配送業務の集荷場所へ向かう途中の災害では、

適用関係を整理する際の前提となる業務が異なります。

 

また、建設業務終了後に配送業務へ従事するなど、複数の業務を同日に行う事例では、

移動の目的や業務との関連性を個別に確認することが必要となります。

 

行政担当者による相談対応では、単に「通勤中であったか」を確認するだけではなく、

どの業務へ従事するための移動であったかを丁寧に確認し、制度上の取扱いを整理することが重要です。

3.建設業と配送業を兼業する場合の特別加入の考え方

 

建設業と配送業を継続的に兼業している場合には、それぞれの業務に対応した特別加入制度について確認する必要があります。

建設業の特別加入制度は建設業務を対象とする制度であり、配送業務については別途制度の適用関係を確認することが必要となる場合があります。

 

そのため、相談対応では、建設業のみならず配送業務への従事状況や業務実態を把握したうえで、適切な制度を案内することが望まれます。

 

兼業している一人親方については、「どちらの仕事が主な収入源であるか」ではなく、

「災害発生時にどの業務へ従事していたか」が制度上の重要な判断要素となるため、相談時には業務内容を具体的に確認することが重要です。

4.まとめ

建設業と配送業を兼業する一人親方に係る労災保険制度では、

補償対象や通勤災害の取扱いは、加入している特別加入制度と災害発生時の業務内容との関係を踏まえて整理する必要があります。

 

行政担当者による相談対応では、業務区分、業務実態および災害発生時の状況を確認し、制度に基づいた案内を行うことが重要です。

 

一人親方労災保険RJCでは、建設業専門の一人親方労災保険を取り扱っており、

建設業と配送業を兼業するケースについても、制度に沿った特別加入のご案内を行っています。

 

制度に関する確認や相談が必要な場合は、一人親方労災保険RJCまでお問い合わせください。

 
監修者の紹介

林満

元厚生労働省 厚生労働事務官
厚生労働大臣承認 愛知労働局承認
一人親方労災保険RJC アドバイザー

林 満

はやし みつる

1971年に労働省(現厚生労働省)愛知労働基準局に入局。以降、名古屋東労働基準監督署や瀬戸労働基準監督署、愛知労働局で労災補償課および労働保険適用課にて奉職。適用指導官、職業病認定調査官、労災第一課長、労災保険審査官、労災管理調整官を歴任。特に特別加入制度の手続きや給付に関する相談対応に精通し、職業病認定調査官や労働者災害補償保険審査官としても活躍。2022年までの50年以上にわたる実務経験を持つ労災保険のエキスパート。現在はスーパーゼネコンの安全協力会において特別加入の相談指導を行っている。