冬の不安を解消!一人親方さんが備えるべき「体」と「もしも」の対策

この記事はこんな方におすすめです
  • 冬の現場は本当に寒くてつらいけど、どう対策すればいいかわからない…と悩んでいる一人親方さん
  • 寒さで体調を崩したり、怪我をしたりするのが心配な一人親方さん
  • 建設業専門の、わかりやすい防寒対策が知りたい一人親方さん

 

 

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1.冬の現場、寒さとの戦い…一人親方さんの「体」は正直です!

建設業で頑張る一人親方さん、毎日お疲れ様です。

朝早くから夜遅くまで、寒い冬の現場での作業は本当に大変ですよね。

体を動かしているうちは良いけれど、休憩中や資材待ちの時間なんかは、体の芯まで冷え切ってしまいます。

「気合で乗り切る!」という方もいるかもしれませんが、ちょっと待ってください!

寒さは、あなたの体力を奪うだけでなく、思わぬ事故(労災)の原因にもなるんですよ。

 

実は、寒さからくる体の変化は、現場での安全作業に大きく影響します。

例えば、こんな変化を感じたことはありませんか?

 

指先の感覚が鈍くなる

細かい作業がしづらくなり、工具の操作ミスや、うっかり手を挟むなどの怪我につながりやすいです。

 

体がこわばって動きが遅くなる

急な動作に対応できず、バランスを崩して転倒したり、高い場所での作業中に危険な状態になったりするリスクが高まります。

 

集中力が落ちる

寒さで意識が散漫になり、危険な場所に気づかず近づいてしまったり、連絡事項を聞き逃したりするかもしれません。

 

2.冬の現場で命を守る「基本の防寒対策」

では、具体的にどんな対策をすれば、寒い冬の現場を安全に乗り切れるのでしょうか?

厚生労働省の資料なども参考にしながら、今日からできる簡単な対策をご紹介しますね。

 

「重ね着(レイヤリング)」で賢く暖かく!

防寒対策で一番大事なのが、衣類の工夫です。

分厚い上着を1枚着るよりも、「重ね着」のほうがずっと暖かく、しかも動きやすいんですよ。

 

肌着(ベースレイヤー)

汗をかいてもすぐに乾く素材(吸湿速乾性)を選びましょう。

汗で体が濡れたままだと、急激に体温が奪われてしまいます。

 

中間着(ミドルレイヤー)

空気の層を作って体温を逃がさない役割です。

フリースやダウンベストなどが最適です。

現場で邪魔にならないよう、厚すぎないものを選びましょう。

 

アウター(シェルレイヤー)

風や雨を防ぐ役割です。

風を通さない素材(防風性)や、多少の雨にも耐えられる素材(防水・撥水性)のものを選びましょう。

作業の邪魔にならないように、適度なストレッチ性があるとベストです。

 

「首・手首・足首」の三首を温める!

体には、太い血管が通っていて、ここを温めるだけで体全体がポカポカになる場所があります。

それが、「首・手首・足首」の「三首」です。

 

ネックウォーマーやタートルネックでしっかりガード!首元が暖かいだけで、体感温度はかなり変わります。

 

手首

長めの手袋やアームウォーマーで手首までしっかり覆いましょう。

作業中に使う手袋も、防寒性と作業性を両立させたものを選びたいですね。

 

足首

厚手の靴下を履くのはもちろん、くるぶしまでしっかり覆う安全靴を選びましょう。

足元から冷えがくるのを防ぐことが大切です。

 

「温かい飲み物」で体の内側から暖める!

休憩時間には、温かいお茶やスープなどで、体の内側から暖めることが大切です。

冷たい飲み物は、一時的に喉の渇きは潤せますが、体温を下げてしまいます。

熱すぎる飲み物よりも、人肌より少し温かい程度の飲み物を、こまめに摂るのが効果的です。

糖分の多い飲み物よりも、白湯やお茶などがおすすめです。

 

作業前の「準備運動」を念入りに!

寒さで体がこわばっている状態だと、ちょっとした動作で筋肉や関節を痛めてしまう危険があります。

作業を始める前に、ラジオ体操や簡単なストレッチで、全身の筋肉をほぐしましょう。

特に、肩、腰、膝など、負荷がかかりやすい部分を意識的に動かしてください。

準備運動は、怪我の予防だけでなく、これから作業に入るぞ!という気持ちのスイッチを入れる意味でも大切です。

 

「休憩時間」は体を休ませることに集中!

寒い中で長時間作業を続けるのは、想像以上に体力と集中力を消耗します。

現場の状況に応じて、温かい場所で休憩を取るようにしましょう。

休憩中は、軽くマッサージをしたり、温かい飲み物を飲んだりして、体を休ませることを最優先に。

短い時間でも、こまめに休憩を取ることで、集中力が持続し、結果的に安全で効率的な作業につながります。

 

3.「まさか自分が」を防ぐ!冬の現場で特に注意したい労災事故

冬の現場には、寒さゆえに起こりやすい、特有の労災事故があります。

 

転倒・スリップ事故

原因:現場の階段や足場が凍っていたり、結露で濡れていたりすると、滑りやすくなります。

   体が冷えていて動きが鈍くなっていると、さらに危険が増します。

対策:滑りにくい靴底の安全靴を履きましょう。

   凍っている場所を見つけたら、一人親方さん自身が注意するのはもちろん、他の作業員にも声をかけてあげましょう。

   急いで歩かず、小股で慎重に歩くことも大切です。

 

熱中症(隠れ熱中症)

原因:冬でも厚着をして作業をしていると、意外と汗をかいています。

   その汗が体温を下げようとするのですが、水分補給を怠ると、体内の水分が不足して冬でも「熱中症」になる危険があります。

対策:喉が渇いていなくても、こまめに水分補給をしましょう。

   上着を脱ぎ着して、汗をかきすぎないように体温調節をすることも重要です。

 

低体温症

原因:長時間寒い場所にいると、体の熱がどんどん奪われていき、体の機能がうまく働かなくなります。

対策:重ね着をして、濡れた服はすぐに着替えること。休憩は温かい場所で取りましょう。

  「ちょっと寒いな」と感じた時点で対策を始めるのが鉄則です。

 

建設業の現場は、一人親方さんにとって仕事場であると同時に、危険と隣り合わせの場所でもあります。

「怪我をしないように」とどんなに注意していても、残念ながら事故は起こってしまうことがあります。

 

4.まとめ

いかがでしたか?

寒い冬の現場で一人親方さんが元気に働くための具体的な防寒対策や、寒さからくる労災事故の危険についてお話ししてきました。

「重ね着」の工夫や「三首を温める」こと、そして「こまめな休憩」や「水分補給」など、どれも今日からすぐにできる簡単なことばかりです。

一つひとつ実践して、あなたの体を冷えから守ってあげてくださいね。

 

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監修者の紹介

林満

元厚生労働省 厚生労働事務官
厚生労働大臣承認 愛知労働局承認
一人親方労災保険RJC アドバイザー

林 満

はやし みつる

1971年に労働省(現厚生労働省)愛知労働基準局に入局。以降、名古屋東労働基準監督署や瀬戸労働基準監督署、愛知労働局で労災補償課および労働保険適用課にて奉職。適用指導官、職業病認定調査官、労災第一課長、労災保険審査官、労災管理調整官を歴任。特に特別加入制度の手続きや給付に関する相談対応に精通し、職業病認定調査官や労働者災害補償保険審査官としても活躍。2022年までの50年以上にわたる実務経験を持つ労災保険のエキスパート。現在はスーパーゼネコンの安全協力会において特別加入の相談指導を行っている。