一人親方の労災保険未加入で元請が被るリスク

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この記事はこんな方におすすめです
  • 下請の一人親方に「早く労災保険に入って」と催促している元請の担当者様

  • 「腕さえ良ければ、労災保険なんて入っていなくてもいいだろ」と思う一人親方様

  • 労災保険の未加入を放置すると、元請にどんなペナルティがあるか知りたい方

はじめに

 

みなさん、こんにちは!一人親方労災保険RJCのスタッフです。

最近、上の会社や役所から「現場に入る一人親方の労災保険をちゃんと確認しろ!」と厳しく言われていませんか?

「職人の腕さえ良ければ、保険なんて関係ないよ」と思うかもしれません。

しかし今の建設業界では、一人親方の労災保険未加入を放置していると、元請企業が「現場の入場禁止」や「指名停止」といった、会社が倒産しかねない大ペナルティを受ける時代になっているのです。

なぜ未加入がそこまで危険なのか、元請企業が背負うリスクの真相を分かりやすくお話ししますね。

 

1.国土交通省が本気で激怒?業界全体で進む「未加入者対策」の現実タイトル1

 

「昔は労災保険に入っていなくても現場に入れたのに、なんで最近はこんなに元請からうるさく言われるんだろう?」

そう不満に思う一人親方さんも多いですが、今の建設業界はルールがガラリと変わりました。現在、国土交通省(国)を中心に、業界全体で「社会保険や労災保険にきちんと入っていない職人は、現場から完全に締め出そう!」という、ものすごく厳しい未加入者対策が進められているのです。

これは、いわゆる「コンプライアンス(法令遵守)」の強化が原因です。

国は、建設現場で働く全員が万が一の時に守られる環境を作りたいと考えています。

そのため、一人親方が労災保険の特別加入をしていない状態を放置している元請企業に対して、「安全管理はどうなっているんだ!」と厳しい目を光らせています。

つまり、一人親方の労災保険をチェックすることは、

元請にとって国から命令されている「絶対にやらなければいけない義務」なのです。

 

 

2.厳しすぎる入場制限!労災保険の証明書がないと現場に入れない理由タイトル2

 

国からの厳しい目が注がれている結果、実際の現場で起きているのが「入場制限の徹底」です。

元請企業は、発注者や上の会社から「適切な労災保険に入っていない一人親方は、絶対に現場に入れてはいけません」という強い指導を受けています。

そのため、現場の新規入場手続きの際、一人親方さんが「労災保険の特別加入証明書」を出せないと、どれだけ腕の良いベテランでもその場で入場を断らざるを得ないのです。

「明日から動いてもらわないと工期が間に合わない!」と現場監督が泣きついても、上の検査員は絶対に許してくれません。

もし未加入のまま内緒で現場に入れていたことがバレたら、元請自身がルール違反の常習犯として信頼を完全に失います。

一人親方側は「仕事がなくなって生活費が稼げない」、元請側は「職人が来なくて工事が進まない」という、お互いにとって最悪の結末になってしまいます。

 

 

3.一発で会社が倒産する?指名停止や取引停止という最悪のペナルティタイトル3

 

「内緒で現場に入れて、事故が起きなければセーフでしょ?」と思うのは大間違いです。

万が一、労災保険に未加入の一人親方さんが現場で大ケガをしたら、元請企業には想像を絶するペナルティが下されます。

国や労働基準監督署から「安全管理体制がズサンだ」と判断され、元請企業に下されるのが「指名停止」という重い処分です。

指名停止になると、役所の公共工事の入札に一切参加できなくなります。公共工事をメインにしている会社にとっては、収入の道がバッサリ断たれる死活問題です。

さらに、「あそこは未加入の職人を使って事故を起こした」という噂は一瞬で広がり、民間の一流の発注者や取引先からも「そんな危険な会社とは取引できない」と仕事をすべてストップ(取引停止)されてしまいます。

たった一人の下請けさんが労災保険に入っていなかっただけで、元請が築いてきた信頼が地の底に落ち、会社が倒産に追い込まれる。これが、元請が最も恐れているリスクなのです。

 

4.まとめ

 

今日の解説はここまでとなります。

元請企業にとって、一人親方から「労災保険の特別加入証明書」を提出してもらうことは、自社の経営を厳しいペナルティから守るための「最低限の入場パスポート」なのです。

元請企業と安心して長く一緒に仕事を続けていくためには、一人親方側がしっかりと労災保険(特別加入)に入り、いつでもその証明書を提示できる状態にしておくことが何よりも重要になります。

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監修者の紹介

林満

元厚生労働省 厚生労働事務官
厚生労働大臣承認 愛知労働局承認
一人親方労災保険RJC アドバイザー

林 満

はやし みつる

1971年に労働省(現厚生労働省)愛知労働基準局に入局。以降、名古屋東労働基準監督署や瀬戸労働基準監督署、愛知労働局で労災補償課および労働保険適用課にて奉職。適用指導官、職業病認定調査官、労災第一課長、労災保険審査官、労災管理調整官を歴任。特に特別加入制度の手続きや給付に関する相談対応に精通し、職業病認定調査官や労働者災害補償保険審査官としても活躍。2022年までの50年以上にわたる実務経験を持つ労災保険のエキスパート。現在はスーパーゼネコンの安全協力会において特別加入の相談指導を行っている。