一人親方と労災申請 ケガをしてから3カ月たつけど申請できる?

この記事はこんな方におすすめです

現場でケガをした一人親方さん

労災申請の期限について知りたい一人親方さん

だいぶ前の現場でのケガについて労災申請できるか知りたい一人親方さん

 

労災申請は一人親方がケガをしてしまったときに、とても重要な手続きです。
一人親方が仕事中、または通勤中にケガをしたら、労災保険をすぐに申請すると思います。
しかし様々な理由で労災申請が遅くなってしまうこともあります。
一人親方がケガをしてから3カ月経ったけど労災申請はできるのか、また一人親方がケガをしたらまずやるべきことは何かなど、一人親方にとって重要である労災申請についてお話していきます。

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1.一人親方がすぐに労災保険を申請できなかった理由3選

一人親方が仕事中、または通勤中にケガをしてしまった場合、労災申請をすぐにして、労災保険の手続きを終わらせたいと思います。
しかしすぐに労災保険を申請できないケースがあります。一人親方がすぐに労災保険を申請できなかった理由は次の3選あります。

①一人親方が療養に専念して申請を忘れてしまった
一人親方が大けがをしてしまい、療養に専念していたため、労災保険を申請するのを忘れてしまったというケースがあります。

②一人親方が労災保険の申請期限のタイミングを勘違いしていた
一人親方は現場に入るときに労災保険に加入します。労災保険に加入後、そのままになっている一人親方も多いと思います。
どんな保険に入っていたか、詳しい補償内容や申請期限を忘れていた、勘違いをしていたなどの理由で労災保険の申請が遅れてしまうケースがあります。

③一人親方が現場や元請けに迷惑をかけたくないと躊躇していた
一人親方がケガをして労災申請をすることで、現場や元請けに迷惑が掛かるとおもう一人親方もいると思います。
一人親方が労災申請をするかどうか躊躇してしまい、労災の申請が遅れてしまうというケースがあります。

2.一人親方がケガをしたらまずやること!

様々な理由があり、一人親方がケガをしても労災申請をせずに時間が経ってしまうこともあります。
一人親方がケガをした場合は、どういった流れで労災の申請をしたらよいのか紹介をします。
一人親方がケガをしてしまったらまずやることは以下の2点です。

①病院で「労災です」と伝えて受診をする
②一人親方労災保険の加入団体に報告する
まずはこの2点を必ずやりましょう。

①病院で「労災です」と伝えて受診をする

一人親方がケガをしたらまず病院で受診をしてください。その時の注意点は3点あります。
1点目は必ず「労災」であることを伝えてください。
労災保険を使うことを伝えないと、労災保険として手続きが進められず、変換手続きが発生してしまうからです。

2点目は国民健康保険を使わないでください。
国民健康保険を使うと労災保険に切り替えるときに一旦全額一人親方の負担となるからです。
労災保険の認定がされると、返金はされますが、一時的にでも一人親方が全額負担をすることになります。

3点目は労災保険が使える病院、「労災指定病院」をできるだけ受診してください。

②一人親方労災保険の加入団体に報告

労災事故が起きた場合はすぐに一人親方が加入している団体へ報告をしてください。
報告後、「災害発生報告書」を作成します。
一人親方の労災請求に関する確認事項は以下の項目があります。

・いつ(何時何分ごろ)
・どこの現場で(現場名称、現在所在地)
・どんな作業中に
・どんな不注意で
・どこをどうした(ケガの部位)
・労災事故をみていた人(現認者)の職名、氏名

一人親方がケガをしたらまずこの2つをおこないましょう。
そのあとの流れは、申請書類の作成・労災補償の給付となります。
一人親方が加入している団体に災害発生報告書を提出すると、一人親方労災保険の加入団体から労災保険請求書類が届きます。

これは労災の補償を受けるために労働基準監督署に提出するものです。
この書類をだしたあと労災の認定を、管轄労働基準監督署が行います。
労災と認定されたあと、一人親方に労災補償の給付金が振り込まれます。
一人親方の労災の申請手続きはこのようにすすみます。

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3.一人親方と労災申請 パターン別の申請期限

一人親方の労災申請は様々なパターンがあります。一人親方のケガによって、どのような給付があるのか、給付種類に応じて申請期限はどのくらいかそれぞれ説明します。

・療養(補償)給付

一人親方が労災指定病院で療養を受けるときに給付されます。
申請期限は療養の費用を支出した日ごとに請求権が発生し、その翌日から2年です。

・休業(補償)給付

一人親方が傷病の療養のため労働することができず、賃金を受けられないときに給付されます。
申請期限は休業の日ごとに請求権が発生し、その翌日から2年です。

・遺族(補償)年金

労働者(一人親方)が死亡したときに遺族へ、給付されます。
労災の期限は、死亡した日から5年間で時効が成立します。

・葬祭料(葬祭給付)

労働者(一人親方)が死亡したときに給付されます。
申請期限は被災者が死亡した日の翌日から2年です。

・傷病(補償)年金

一人親方が療養開始後1年6カ月たっても傷病が治癒しないで障害の程度が傷病等級に該当するときに給付されます。
申請期限は監督署長の職権のより移行されるため、請求時効はないです。

・障害(補償)給付

一人親方の傷病が治癒して障害等級第8級から14級までに該当する身体障害が残ったときに給付されます。
申請期限は傷病が治癒した日の翌日から5年です。

・介護(補償)給付

一人親方が障害(補償)等年金または傷病(補償)等年金の一定の障害により、現に介護を受けているときに給付されます。
申請期限は介護をうけた月の翌日1日から2年です。

4.一人親方の労災申請が遅れると何が起こる?

ここまで、一人親方が労災事故にあった場合の労災申請についてお話してきました。
一人親方が労災申請を遅れると何が起こるのか説明します。
一人親方がケガをしたらすぐに労災申請をしないと、労災になるかという判断がしにくくなります。

労災事故から時間が経つと、手続きの遅れや不備があると、給付金の受け取りが遅れることもあります。
労災の認定がおりないと一人親方自身で医療費を負担しなくてはいけなくなります。
またケガをしているため仕事ができず一人親方の収入も不安定になります。

一人親方がケガをした場合はすぐに病院を受診するのと、一人親方労災保険の加入団体へ連絡をして労災申請をしましょう。
また上記で説明した労災申請の申請期限を過ぎると、時効が成立するため、一人親方が労災保険の給付を受ける権利がなくなります。
時効が成立した保険給付についてはさかのぼっての請求はできません。

 

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5.まとめ

一人親方と労災申請についてお話しました。
一人親方がケガをしてから3カ月たっても労災の申請はできます。

ただ、一人親方の労災の申請が遅れると、労災になるかという判断が難しくなるのと、手続きが遅れて一人親方の給付金の受け取りが遅くなることもあります。
一人親方がケガをしたらすぐに労災の申請をすることをお勧めします。

労災申請の流れはまずケガをしたら、病院の受診と、一人親方が加入している団体へ連絡をしてください。
そのあと申請書類の作成・労災補償の給付となります。
一人親方はリスクの高い建設現場で働いています。

一人親方にとって労災保険はとても重要です。

労災について知っておくと、いざ一人親方が労災保険を使うときに焦らず申請できます。
ぜひ参考にしてみてください。

 

 

 
監修者の紹介

林満

元厚生労働省 厚生労働事務官
厚生労働大臣承認 愛知労働局承認
一人親方労災保険RJC アドバイザー

林 満

はやし みつる

1971年に労働省(現厚生労働省)愛知労働基準局に入局。以降、名古屋東労働基準監督署や瀬戸労働基準監督署、愛知労働局で労災補償課および労働保険適用課にて奉職。適用指導官、職業病認定調査官、労災第一課長、労災保険審査官、労災管理調整官を歴任。特に特別加入制度の手続きや給付に関する相談対応に精通し、職業病認定調査官や労働者災害補償保険審査官としても活躍。2022年までの50年以上にわたる実務経験を持つ労災保険のエキスパート。現在はスーパーゼネコンの安全協力会において特別加入の相談指導を行っている。