一人親方の方必見!アフターケア制度と労災保険について

この記事はこんな方におすすめです

労災保険のアフターケア制度について知りたい一人親方さん

アフターケア制度に必要なものを知りたい一人親方さん

労災によるケガの後遺症がある一人親方さん

 

一人親方労災保険のアフターケア制度をご存じでしょうか。 仕事によるケガや病気で療養された一人親方の方は、とても大変な思いをされましたよね。 治癒した後も、再発したり後遺障害が残ってしったりしてしまう場合があります。 国の一人親方特別加入制度では、このような再発や後遺障害に伴う新たな病気を防ぐため、労災保険指定医療機関でのアフターケアが補償されています。 つまり、労災保険の給付が終わっても、治療や検査などが無料で受けられるというわけです。 知っていると知らないでは大きく違うこの制度を、詳しく解説していきます。

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1.アフターケア制度の目的

労災給付によって治療費が補償され、無事に治った後も、再発や後遺障害に伴う新たな病気の発症を防ぐための制度があります。
それがこのアフターケア制度です。
必要に応じて、診察、保健指導、保健のための処置、検査を行い、円滑な社会生活を営めるようにすることが目的です。 治ったとは、完全な回復だけでなく、症状が安定し、治療をしてもそれ以上改善が期待できない状態を含みます。
アフターケアの対象疾病であれば、回復した後もきちんとケアしてもらえるので一人親方にとっては非常に心強い制度です。 ケガや病気によっては、長い目で見た健康管理が必要となります。ご自身が対象であるか確認し、ぜひこの制度を利用しましょう。

2.対象となるケガや病気とは?

アフターケア制度の対象となるケガや病気は、せき髄損傷、外傷による末梢神経損傷など以下の20種類あり、一定の障害等級などを対象者の要件としています。
「障害等級」とは、仕事又は通勤によるケガや病気が治った後、身体に一定の障害が残った場合に、
その障害の程度に応じて第1級から第14級までの14段階に 区分し、障害の程度を評価するものです。

〇せき髄損傷
〇頭頸部外傷症候群等(頭頸部外傷症候群、頸肩腕障害、腰痛)
〇尿路系障害
〇慢性肝炎
〇白内障等の眼疾患
〇振動障害
〇大腿骨頸部骨折及び股関節脱臼・脱臼骨折
〇人工関節・人工骨頭置換
〇慢性化膿性骨髄炎
〇虚血性心疾患等
〇尿路系腫瘍
〇脳の器質性障害
〇外傷による末梢神経損傷
〇熱傷
〇サリン中毒
〇精神障害
〇循環器障害
〇呼吸機能障害
〇消化器障害
〇炭鉱災害による一酸化炭素中毒

 

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3.まずは健康管理手帳を申請!

一人親方が、アフターケアを受けるためには、「健康管理手帳」が必要です。
健康管理手帳は、申請者の所属事業場を管轄する都道府県労働局に申請をすることで交付されます。
申請は、ケガや病気が治った日の翌日から数えて有効期間内に行わなければなりません。主に治った日の翌日から3年以内が申請可能な期間ですが、対象となるケガや病気によって異なる場合があるので注意が必要です。

ただし、せき髄損傷、人工関節・人工骨頭置換、虚血性心疾患等(ペースメーカ、除細動器を植え込んだ方)、 循環器障害(人工弁、人工血管に置換した方)は、アフターケアを必要とする期間に定めがないことから、いつでも申請ができます。
治癒後、障害が残った人が対象なので、労災の障害年金、障害一時金を申請した人は、忘れずにアフターケア制度の健康管理手帳も申請するようにしましょう。
気づいたら3年経ってしまっていたことがないよう、治癒と同時に申請することをおススメします。
もし、審査の結果「不交付」となってしまった場合は、厚生労働大臣に対して決定があったことを知った日の翌日から3ヵ月以内に再審請求をすることができます。

健康管理手帳交付申請書
都道府県労働局、労働基準監督署にあり、以下よりダウンロードも可能です。
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000193320.html)

 

4.受診するときは健康管理手帳を忘れずに!

労働局内で内容を審査し、申請が認められると、「アフターケア健康管理手帳」が交付されます。
手帳を持って労災保険指定医療機関へ行けば、診察、保健指導、保健のための処置、検査を、要領で定められた範囲内で、無料で受けることができます。
ただしその都度手帳を提示し、所定の欄に受診結果を記入してもらう必要があります。手帳を忘れてしまうと、無料でのアフターケアは受けられません。
また薬剤の支給については、労災保険指定薬局でも、受けることができます。

 

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5.通院費も補償される!

一人親方が、アフターケア制度を利用すると、長い期間、診察や検査に行くことになり、その分通院費の経済的負担が大きくなりますよね。実は一定の要件を満たせば、通院費の支給もされるのです。

支給対象は以下の通りです。
① 自宅または勤務先から、鉄道、バス、自家用車など を利用して片道2キロメートル以上、同一市町村内 にあるアフターケアを受けることができる医療機関 へ通院するとき
② 片道2キロメートル未満であっても、ケガや病気の状態から鉄道、バス、自家用車などを利用しなければ通院することができないとき
③ 同一市町村内にアフターケアを受けることができる医療機関がないため、または隣接する市町村の医療機関の方が通院しやすいため、隣接する市町村の医療機関へ通院するとき
④ 同一市町村及び隣接する市町村内にアフターケアを受けることができる医療機関がないため、それらの市町村以外の最寄りのアフターケアを受けることができる医療機関へ通院するとき

6.健康管理手帳の更新はお忘れなく!

手帳の有効期間が満了する日の1か月前までに、所属事業場を管轄する都道府県労働局長から、「健康管理手帳の有効期間満了のお知らせ」がご自宅に届きます。
届いたら忘れずに更新しましょう。

更新には更新申請書のほかに病院の診断書が必要な疾病もあります。
ただし、せき髄損傷、人工関節・人工骨頭置換、虚血性心疾患等 (ペースメーカ、除細動器を植え込んだ方)、循環器障害(人工弁、人工血管に置換した方)については、診断書は必要ありません。

 

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7.まとめ

アフターケア制度は、労災に加入しているなら多いに活用いただきたい制度であり、権利です。
再発を予防しながら、また後遺障害を抱えながらお仕事を続けていくのは、ケガをされた一人親方の方やとっても一人親方のご家族にとっても大変負担の大きいことです。
そんな方々にとってこのアフターケア制度は大変心強い味方です。
まずはご自身の疾病がアフターケア制度の対象の疾病であるかを確認し、忘れずに申請し、活用しましょう。

 

 

 
監修者の紹介

林満

元厚生労働省 厚生労働事務官
厚生労働大臣承認 愛知労働局承認
一人親方労災保険RJC アドバイザー

林 満

はやし みつる

1971年に労働省(現厚生労働省)愛知労働基準局に入局。以降、名古屋東労働基準監督署や瀬戸労働基準監督署、愛知労働局で労災補償課および労働保険適用課にて奉職。適用指導官、職業病認定調査官、労災第一課長、労災保険審査官、労災管理調整官を歴任。特に特別加入制度の手続きや給付に関する相談対応に精通し、職業病認定調査官や労働者災害補償保険審査官としても活躍。2022年までの50年以上にわたる実務経験を持つ労災保険のエキスパート。現在はスーパーゼネコンの安全協力会において特別加入の相談指導を行っている。