【現場でケガ!】仕事中に骨折したらどうする?一人親方がやるべき労災手続き

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この記事はこんな方におすすめです
  • 現場で仕事中にケガ(骨折など)をしてしまい、パニックになっている一人親方


  • ケガをした一人親方に「労災の手続きはどうすればいい?」と聞かれて困っている元請担当者


  • 病院に行く前に、まず誰に連絡すべきか、窓口で何と言うべきか手順を知りたい方
はじめに

 


大工の一人親方である田中さん(仮名)は、現場での作業中に転倒して手首を骨折してしまいました。

痛みを抱えながら近くの整骨院や病院を回り、「明日手術になるかもしれない」と言われて大変焦っていらっしゃいました。

そんな中、仲間の親方から「労災に電話した方がいいよ」とアドバイスを受け、「今からどうすればいいですか?」と慌てて当組合へお電話をいただきました。

結論として、仕事中のケガには労災保険が適用されます。

まずは病院窓口で「労災です」と伝え絶対に健康保険証は使わずに、当組合へすぐご連絡ください。

治療費や休業補償の手続きをサポートします。

現場で骨折などの大きなケガをすると、痛みと不安で頭がいっぱいになります。

田中さんも、とりあえずレントゲンが撮れる病院に行き、さらに紹介状をもらって別の病院へ…と、一日中病院を回っていました。

その間、「手術代はいくらかかるのか」「仕事ができない間の生活費はどうしよう」という不安でパニックになってしまいます。

しかし、一人親方労災保険に加入していれば、正しい手続きを踏むことで治療費や休業補償がしっかり下りるので安心してください。


 

1.落ち着いて実践!労災保険を使うための正しい3ステップ

 


現場でケガをした際、スムーズに労災保険を使うための手順があります。

ご自身はもちろん、元請け担当者の方も、ケガをした職人さんには以下の3つを案内してあげてください。

手順1. 病院へ行く

まずは何より治療が最優先です。

「労災指定病院」に行くと、その後の窓口での支払いが不要になるため手続きがスムーズです。

手順2. 窓口で「仕事中のケガ(労災)です」と伝える

ここが一番重要です!

絶対に健康保険証は使わないでください

労災保険を使うことを病院にしっかり伝えましょう。

手順3. 当組合へ連絡する

病院での治療が落ち着いたら、当組合へお電話ください。

今後の書類の手続きや、休業補償の申請について、担当者が丁寧にご案内します。

※詳しい手順はこちらのページ(労災事故にあったときの手順)も参考にしてください。

 


 


 

【コラム】要注意!「健康保険を使って」は労災隠しという犯罪です

仕事中のケガに対して、「労災の手続きは面倒だから」「元請けに迷惑がかかるから」といった理由で、健康保険を使って受診してしまうケースがあります。

しかし、仕事中のケガに健康保険を使うことは「健康保険法違反」です。

もし使ってしまうと、後から国や健保組合から医療費の返還を請求されてしまいます

また、会社や元請けが意図的に健康保険を使わせる行為は「労災隠し」という犯罪(労働安全衛生法違反)になります。

「健康保険を使ってくれ」という指示は、労災保険料の上昇などを恐れる会社側の都合にすぎません。

違法行為に巻き込まれないためにも、絶対に指示には従わず、堂々と労災保険を使いましょう

2.「うっかり健康保険証を出してしまった…」という失敗談も多いです

 


ケガをした一人親方からよくあるご相談が、「痛くて焦ってしまい、いつものクセで受付に健康保険証を出してしまった」というものです。

後から労災保険に切り替えることも可能ですが、一度自分で支払った治療費の返金手続きなど、とても手間と時間がかかってしまいます

だからこそ、病院にかかる際は「仕事中のケガは健康保険証を使わず、労災と伝える」ことだけは、忘れないようにしてください。


 

3.仕事中のケガは誰にでも起こります!万が一の時はすぐにご連絡を

 

仕事中のケガはいざという時に焦ってしまいますが、まずは病院で「労災です」と伝えることが大切です。

その後の複雑な書類の手続きや、休業補償の申請などは、私たち労災保険組合がしっかりとサポートいたします。

治療費の負担なく、安心してケガを治して現場に復帰できるよう、万が一の時はすぐにご連絡くださいね。



 

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監修者の紹介

林満

元厚生労働省 厚生労働事務官
厚生労働大臣承認 愛知労働局承認
一人親方労災保険RJC アドバイザー

林 満

はやし みつる

1971年に労働省(現厚生労働省)愛知労働基準局に入局。以降、名古屋東労働基準監督署や瀬戸労働基準監督署、愛知労働局で労災補償課および労働保険適用課にて奉職。適用指導官、職業病認定調査官、労災第一課長、労災保険審査官、労災管理調整官を歴任。特に特別加入制度の手続きや給付に関する相談対応に精通し、職業病認定調査官や労働者災害補償保険審査官としても活躍。2022年までの50年以上にわたる実務経験を持つ労災保険のエキスパート。現在はスーパーゼネコンの安全協力会において特別加入の相談指導を行っている。