2027年から一人親方の労災事故も報告義務に!元請が知っておくべきこと

公開日 / 2026年10月13日
最終更新日 / 2026年10月13日
この記事はこんな方におすすめです
  • 一人親方へ仕事を依頼している元請会社の方
  • 外注先の事故報告について知りたい企業の方
  • 労災保険への加入を検討している一人親方さん
日本最大級|一人親方労災保険RJC

私たちは日本一の建設業一人親方専門 労災特別加入団体を目指しています!

早い: 24時間WEB完結・カード即発行
安心: 厚生労働省認可・34年以上の実績
専門性:特別加入に精通したプロ社労士が在籍

はじめに

建設現場で働く一人親方さんが、仕事中にけがをしてしまったら。

元請会社の皆さまは、誰が労働基準監督署へ報告するかご存じでしょうか?

2027年1月1日から、一人親方などの業務上災害についても、新たな報告制度が始まります。

これまで、労働者の事故については、事業者による労働者死傷病報告の制度がありました。

一方、一人親方やフリーランスなどの事故は、国が十分に把握しにくいという課題がありました。

今回の制度改正により、一定の条件を満たす事故について、注文者などが報告する仕組みが設けられます。

そこで大切になるのが、現場で働く一人親方さんの労災保険への加入状況です。

万が一の事故が起きたとき、労災保険に加入していなければ、特別加入による補償を受けられない可能性があります。

事故が起きてから慌てないためにも、元請会社や一人親方さんが知っておきたい変更点と、事前の備えについてご紹介します!

1.2027年から一人親方の労災事故も報告が必要に!

2027年1月1日から、一定の条件を満たす一人親方などの業務上災害について、労働基準監督署への報告が必要になります。

対象となるのは、個人事業者等が労働者と同じ場所で働いている際に発生した、死亡または休業4日以上の業務上災害です。

例えば、建設現場で一人親方さんが作業中にけがをして、4日以上仕事を休むことになった場合などが考えられます。

ただし、すべてのけがが報告義務の対象になるわけではありません。

事故の状況や休業日数などによって、報告の必要性が変わります。

ここで考えておきたいのが、事故が起きた一人親方さんの補償です。

報告が必要になったからこそ、事故が起きる前に労災保険への加入状況を確認しておくことが大切です。

一人親方労災保険に特別加入していれば、対象となる仕事中のけがなどについて、所定の要件に応じた労災保険給付を受けられます。

万が一の事故に備え、仕事を始める前に加入を検討しておきましょう。

2.なぜ一人親方の事故も報告することになった?

今回の制度改正の目的の一つは、一人親方などの業務上災害を把握し、安全対策に役立てることです。

これまでも、労働者が仕事中に事故に遭った場合は、事業者が労働者死傷病報告を提出する仕組みがありました。

しかし、一人親方やフリーランスなどは、労働者とは異なる立場です。

そのため、仕事中の事故を十分に把握できないという課題がありました。

そこで、一人親方などの事故についても報告する仕組みを設け、事故の実態を把握して再発防止につなげることになりました。

建設現場では、一人親方さんも会社の従業員も、同じ場所で作業することがあります。

働く立場が違っても、事故を防ぐための安全対策と、万が一の補償への備えは大切です。

3.一人親方がけがをしたら誰が報告する?

ここが、元請会社の皆さまに特に知っていただきたいポイントです。

報告するのは、必ずしも一番上の元請会社とは限りません。

原則として、災害が発生した場所で業務を行っている注文者のうち、被災した一人親方さんから見て直近上位の注文者が報告します。

この注文者を「特定注文者」といいます。

特定注文者がいない場合は、災害が発生した場所を管理する事業者が報告します。

例えば、建設現場で一人親方さんが仕事をしている場合も、契約関係や現場の状況によって、報告する事業者が変わります。

一人親方さん自身が事故について連絡できる場合は、特定注文者などへ報告し、その報告を受けた事業者が労働基準監督署へ報告する仕組みです。

死亡や入院などによって本人が報告できない場合も、特定注文者などが事故を把握した際には報告することになります。

元請会社や注文者は、事故が起きた際の連絡先と報告担当者を事前に確認しておくことが大切です。

4.休業4日以上の事故はどう対応する?

今回の制度で報告義務の対象となるのは、原則として死亡または休業4日以上の業務上災害です。

報告が必要な場合は、労働基準監督署へ遅滞なく報告します。

主な報告内容には、次のようなものがあります。

  • 事故が起きた日時と場所
  • けがをした方の情報
  • 事故の概要や原因
  • けがの程度や休業状況
  • 報告する事業者の情報

事故が起きた直後は、何日間休むことになるのか分からない場合もあります。

そのため、元請会社や注文者は、事故発生時の状況を確認するとともに、その後の休業状況も把握できるようにしておくとよいでしょう。

なお、休業4日未満など、報告義務の対象外となる事故についても、本人や関係団体などが情報提供できる仕組みがあります。

報告義務の対象かどうか迷う場合は、管轄の労働基準監督署へ確認しましょう。

5.中小企業の経営者や役員がけがをした場合は?

今回の制度では、一人親方やフリーランスだけでなく、中小企業の経営者や役員についても確認が必要です。

個人事業者等が中小企業の経営者や役員である場合は、原則的な注文者の報告ルールとは異なり、所属企業が労働基準監督署へ報告します。

例えば、中小企業の社長が自ら現場作業を行い、報告対象となる業務上災害に遭った場合です。

この場合は、元請会社や直近上位の注文者ではなく、所属している企業が報告主体となります。

ただし、今回の制度の対象となる災害であることが前提です。

「社長だから報告は不要」「役員だから対象外」と考えず、制度の対象になるか確認しましょう。

中小企業の経営者・役員については、所属企業が報告するという点を押さえておきましょう。

6.元請会社が今から準備しておきたいこと

制度が始まってから慌てないために、元請会社や注文者は、事故が起きた際の対応を整理しておくとよいでしょう。

特に確認しておきたいのは、次の5つです。

  • 現場で働く一人親方や外注先を把握する
  • 一人親方さんの労災保険加入状況を確認する
  • 事故が起きた際の連絡先を決める
  • 報告主体となる事業者を確認する
  • 事故発生後の休業状況を確認できるようにする

特に、現場で働く一人親方さんが労災保険に加入しているかどうかは、事前に確認しておきたいポイントです。

もし事故が起きてから未加入だったことが分かっても、事故前にさかのぼって特別加入することはできません。

元請会社も一人親方さんも、安心して仕事ができるよう、現場に入る前に加入状況を確認しておきましょう。

また、一人親方さん自身も、仕事中にけがをした際は、必要な治療を受けるとともに、現場の注文者などへ速やかに連絡することが大切です。

労災保険に特別加入している場合は、加入している団体にも事故の状況を伝えましょう。

なお、労働基準監督署への災害報告と、労災保険の給付請求は別の手続きです。

災害報告をしただけで、労災保険の給付請求が完了するわけではありません。

7.一人親方の労災保険はRJCへご相談ください

2027年からの制度変更により、元請会社や注文者にとっても、一人親方さんの事故を把握することがより重要になります。

そこで、改めて確認しておきたいのが、一人親方労災保険への加入です。

建設業の一人親方さんは、会社に雇用されている労働者とは異なり、原則として通常の労災保険の対象にはなりません。

しかし、国の特別加入制度を利用することで、所定の要件を満たせば労災保険に加入することができます。

仕事中のけがなどで働けなくなったとき、治療費や休業中の生活費が心配になることもあります。

万が一の事故に備えて、仕事を始める前に労災保険へ加入しておくと安心です。

一人親方労災保険RJCでは、建設業の一人親方さんの特別加入に関するご相談を受け付けています。

「現場で働く一人親方さんの加入状況を確認したい」

「これから現場に入るので、労災保険に加入しておきたい」

「一人親方さんがけがをしたけれど、どうすればよい?」

そのような場合は、お気軽にご相談ください。

また、元請会社や代理申込みを行う企業の皆さまも、一人親方さんが安心して働けるよう、労災保険への加入をぜひご検討ください。

なお、今回の新しい災害報告制度について、誰に法令上の報告義務があるかは、実際の契約関係や災害発生場所などによって異なります。

具体的な報告手続きは、管轄の労働基準監督署へ確認してください。

8.まとめ

2027年1月1日から、一人親方などの業務上災害について、新たな報告制度が始まります。

今回のポイントを振り返りましょう。

  • 一定の条件を満たす死亡・休業4日以上の業務上災害が報告対象になる
  • 原則として直近上位の特定注文者などが報告する
  • 特定注文者がいない場合は、災害発生場所の管理事業者が報告する
  • 中小企業の経営者や役員の場合は、所属企業が報告する
  • 労災保険の給付請求と災害報告は別の手続きになる

元請会社や注文者は、事故が起きてから対応を考えるのではなく、事前に連絡体制を整えておくことが大切です。

そして、事故が起きたときの補償についても、忘れずに備えておきましょう。

万が一のけがで困らないためにも、一人親方労災保険への加入をおすすめします!

元請会社の皆さまも、一人親方さんが安心して働ける現場づくりのために、加入状況を確認しておきましょう。

 
監修者の紹介

林満

元厚生労働省 厚生労働事務官
厚生労働大臣承認 愛知労働局承認
一人親方労災保険RJC アドバイザー

林 満

はやし みつる

1971年に労働省(現厚生労働省)愛知労働基準局に入局。以降、名古屋東労働基準監督署や瀬戸労働基準監督署、愛知労働局で労災補償課および労働保険適用課にて奉職。適用指導官、職業病認定調査官、労災第一課長、労災保険審査官、労災管理調整官を歴任。特に特別加入制度の手続きや給付に関する相談対応に精通し、職業病認定調査官や労働者災害補償保険審査官としても活躍。2022年までの50年以上にわたる実務経験を持つ労災保険のエキスパート。現在はスーパーゼネコンの安全協力会において特別加入の相談指導を行っている。